香り屋日記

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香料屋さんが綴る、「香り屋日記」香りに関わる富士香料化工のスタッフが、日々感じた事を連載していきます。

2016年05月31日

玉ねぎ

淡路島に行きました。兵庫県に属する瀬戸内最大の島です。豊かな自然と穏やかな気候に恵まれているので、多くの特産品がありますが、何より有名なのが玉ねぎです。関西圏の方は淡路島と言えば、まず思い付くのが玉ねぎと言う程有名です。

自宅を朝早くに出発して、丁度昼頃に淡路島に到着。早速目をつけていたレストランで新玉ねぎスライスと淡路ローストビーフを頂きました。玉ねぎは元々好物ですが、いや〜甘味が有って最高です。淡路の新玉ねぎは糖度が高いのが特徴です。ここまでは良かったのですが、その後腹痛と下痢に...(お食事中の方、すいません)
帰途に着く前の、翌日昼頃まで体調が悪くて、せっかくの旅行の楽しさも半減。(温泉とホテルの料理は気合で満喫しました 笑)
食中毒程の症状でもなく、心当たりが無いので、何だったんだ!と思い、自分なりに調べてみました。結果、新玉ねぎには硫化アリル(アリシン)という物質が含まれていて、これが涙が出る原因というのは一般的に知られていますよね。反面、食べ過ぎると体質や体調によりアレルギー反応を起こして、刺激物ゆえ胃腸を痛めてしまい、腹痛や下痢を起すらしい。美味しさのあまり、やり過ぎた感は自分でも有りましたので、納得!身も心も洗われました 笑。

ここまでの話ですと、この物質は悪玉のように聞こえますが、血液サラサラ効果や腸内の抗酸化作用等があり、とてもよく出来た健康食材です。本来は加熱調理やしっかりと水洗いする事でこの刺激性は失われるそうですので、私のように生でガツガツ食べなければ心配なさそうです。これに類するツーンとした刺激臭や辛味の成分は、当社でも原料として使用しており、特にアリルイソチオシアネートという物質はワサビ香料の原料となります。元々アレルギーとは無縁の体質だったのですが、加齢と共に少しずつ体質も変わってきてる部分もあります。しかし、玉ねぎは体に良い要素の方が魅力ですし、旨味成分のアミノ酸も多く、玉ねぎスープが美味なのも納得。食べ過ぎて腹痛になる事が有っても、ずっと付き合って行こうと思います。
[カオリーマン]

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