香料屋さんが綴る、「香り屋日記」香りに関わる富士香料化工のスタッフが、日々感じた事を連載していきます。
2011年10月11日
震災
その日も何時もと変わらず作業していた。
３時頃だったか、ふと工場の奥に目をやると、ワイヤーで吊るしてある大型のホモミキサーが少し揺れていた。
「？？？」
奥には誰もいないはずなのに？
「オバケ？」
程なくして少し体が揺れる感覚があった。
「地震？目まい？」
先程のホモミキサーを見てみるとまた揺れていた。
「地震やったんか～」
思い起こせば１６年前、４０℃を超す高熱に魘されていた。
夜明け前、今まで経験したことの無い物凄い揺れで目が覚めた。
「このまま家が倒壊したら・・・」
朦朧とした意識の中で揺れが収まるのを願っていた。
幸い家が倒壊する事も無く、直接にはこれといった被害も無かったのだが、
秋に式を挙げる予定だった式場から、復旧が間に合わないかもしれないと連絡があった。
倒壊した生田神社の直ぐ隣にあったのでかなりの被害があったのだろう。
また嫁の実家が明石だったため会いに行くのにもかなり苦労した。
電車は寸断されたため途中バスに乗り換え、車は阪神高速が通行止めなので中国道へ廻ったり、高速船なんかも利用したりした。
道中目にした被災地の惨状が・・・
ふと昔の事を思い出したのだが、ニュースを見る度にあの頃の悲しい思いが・・・
東北地方の１日でも早い復旧復興を願います。
[船長]